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豪ドル/円よりもNZドル/円がトラリピ向きである理由
最近気になっていたツイートがこちら。
「トラリピでNZドル/円を撤退し、豪ドル/円に絞る。」
円安傾向が続いていたのでクロス円を絞るのは分かります。
そして、そもそもNZドル/円と豪ドル/円は相関係数が大きい。
私はトラリピでこの2つの通貨ペアを同時運用する意味はないと感じていたので、そもそもNZドル/円だけを用いています。
そう、豪ドル/円でなく、NZドル/円です。今回、私がNZドル/円がトラリピ向きと結論づけている理由を紹介します。
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- 本ブログの運用実績に偽りはありませんが、その他の投資に関する情報は個人的見解を含みます。投資に関する決定は自らの判断と責任で行っていただきますようお願いします。
前提条件
前提条件は大事です。以下の前提で話を進めます。
- 10,000通貨での取引(DMM FX使用中)
- 手動トラリピ(上下1つのみの注文方式)
- 設定レンジは買いのみ(売りのスワップを回避、異通貨ペアとのハーフ)
上記のうち、大事なのは買いのみという部分です。ハーフ&ハーフなら以下の考察はかなり変わってくる可能性があります。
逆に1,000通貨だったり、自動トラリピといった点は、考察に大きく影響はないと思われます。
2022年9月12日追記
ハーフ&ハーフの場合のバックテストも追加しました。
NZドル/円と豪ドル/円の比較
設定レンジ
以下のチャートがそれぞれNZドル/円と豪ドル/円の月足チャートです。
2011.4~2021.3の期間で最安値、最高値を比較すると次のようになります。(この期間としたのは後のバックテストと合わせるためです。)
NZドル/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|
最安値 | 56.564円 | 60.539円 |
最高値 | 94.397円 | 105.375円 |
NZドル/円の方が、豪ドル/円よりも、狭いレンジで収まることが分かるね。
トラリピにおいては、設定レンジが狭く収まる方がいいのよね。
この度の円安でもそう、「売り」を止めてしまった方も多くいますが、「売り」続けた人が多くの確定利益を得ていることはゆるぎない事実です。
今回のNZドル/円と豪ドル/円の比較は「買い」なので、逆のパターンですが同じことです。
どこまで「買い」続けることができるかが勝負です。
そんな中、下限ができる限り浅い方が追い続けることができます。
設定レンジだけ見ると、NZドル/円に軍配が上がります。
総推移
設定レンジが狭く済むだけではトラリピ向きとは言えません。
トラリピにおいては、行ったり来たりの総推移が大事です。
次の資料はマネースクエアが公表している資料です。
総推移についてもNZドル/円と豪ドル/円はいい勝負ね。
僅差でNZドル/円が勝っていますが、大した差ではないでしょう。
右側の図についてですが、1pip=0.01円(1銭)のため、100pips=1円です。
1円当たりの総推移は気にしていません。自分の場合は10,000通貨でトラップ幅約1~1.5円でやっているため、1円内でどれだけ動こうが関係ないからです。
トラップ幅1円未満で行う場合には、少なからず影響が出てきます。
ポジション証拠金
同じポジション数であれば、ポジション証拠金は小さい方が証拠金維持率を高く保つことができます。
証拠金維持率は追証やロスカットに直結するため、少しでもポジション証拠金が小さい方がいいね。
ポジション証拠金=現在レート×Lot数×取引単位÷レバレッジ
NZドル/円と豪ドル/円で比較する場合には、現在レートが低い方がポジション証拠金は小さいということになるね。
ここで、2022年8月18日終値のレートから算出したポジション証拠金は次のようになります。
NZドル/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|
為替レート | 84.86円 | 93.93円 |
ポジション証拠金 | 33,944円 | 37,572円 |
ポジション証拠金についても、NZドル/円の方がポジション証拠金を抑えることができ、軍配が上がります。
スワップ
NZドル/円と豪ドル/円の勝負において、スワップは少し気に掛ける必要があります。
今回の設定レンジの前提は買いのみ。
トラリピにおいてはポジションを長期保有する可能性も十分あるため、少しでもスワップが高い方を選びたいところです。
2022年8月17日付近のDMM FXにおけるスワップは次のとおりです。
NZドル/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|
買い | 55 | 49 |
売り | -58 | -52 |
ちなみにマネースクエアは次のようになっていました。
NZドル/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|
買い | 37 | 16 |
売り | -64 | -44 |
現時点ではNZドル/円が勝っているね。
スワップは日々変動するため、ずっとこのままではないことに注意しましょう。
また、ハーフ&ハーフでは売りのマイナススワップを持つこともあるため、プラススワップが高いのが一概にいいとは言えません。
ハーフだと、売りのマイナススワップが小さい方を選ぶのも選択肢になるね。
スプレッド
取引する上での実質の手数料、スプレッド。
2022年8月17日朝7時のスプレッドは次のようになっています。(1銭=0.01円)
NZドル/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|
DMM FX | 0.8銭 | 0.6銭 |
マネースクエア | 11.8銭 | 8.5銭 |
DMM FXで比較すると、10,000通貨でNZドル/円で80円、豪ドル/円で60円です。
自分が10,000通貨で手動トラリピをやっている場合、月に5回決済があるかくらいです。
大した差にはならないね。
ちなみに、マネースクエアでは10,000通貨でNZドル/円で1,180円、豪ドル/円で850円。
こんな額では月に数回だとしても気にした方がいいです。
普段あまり目にしないコストは恐ろしいね。
バックテスト
アビさんのバックテストツールを使用させていただきました。→こちらで紹介されています。
期間は2011.4~2021.3で、設定レンジは下限がリーマンショック時くらいのレートから、上限をそこから30円上としました。
30円とした理由は、おてぴのすくみ運用の設定レンジ幅が30円だからです。
こちらでおてぴのすくみ運用の設定を紹介しています。
トラップ幅、利益確定幅はそれぞれ1円ね。
NZドル/円 | 豪ドル/円 | |
---|---|---|
運用年数 | 10年 | 10年 |
レンジ | 55円~84円 | 57円~86円 |
トラップ幅 | 1円 | 1円 |
利益確定幅 | 1円 | 1円 |
累計利益 | 3,390,000円 | 2,830,000円 |
最大含み損 | -3,110,264円 | -3,369,860円 |
平均利益率 | 8.85% | 6.85% |
累計利益は、NZドル/円の339万円が、豪ドル/円の283万円を上回っているね。
バックテストはあくまで過去の結果であるため、参考にする程度と考えています。
参考としても、バックテストにおいてもNZドル/円に軍配が上がりました。
2022年9月12日追記
ハーフ&ハーフの直近10年間のバックテスト(2012年8月1日~2022年7月31日)も行い、結果としてNZドル/円の利回りが高いことも確認しました。
条件や結果は次のとおりです。(条件によって結果は変わってくるので注意してください。)
最大含み損、最大必要資金が大きく違うことが分かります。
しかし、何度も言いますがバックテストは過去の検証、これからのことは誰にも分かりません。
NZドル/円がトラリピ向きである
以上の結果から、自分の場合には、NZドル/円と豪ドル/円とを比較した際には、NZドル/円の方がトラリピに優れていると結論付けました。
運用している通貨ペアの組み合わせ、買いのみかハーフ&ハーフにするか、設定レンジをどうするか、人それぞれの条件によって結論は変わってきます。
他人がやっているから「そうなんだ」と鵜呑みにするのはあまりよくないね。
自分の状況に合わせて運用する通貨ペアを選んでいこう。
みなさんの参考になれば幸いです。
私の運用設定はこちらで紹介しています。
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