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【USD/CHF】ドルフランのトラリピ運用設定
USD/CHFはトラリピにおいて、レンジ幅が狭い中でも動きのいい優秀な通貨ペアの1つです。私のトラリピ運用においても、小さい含み損を継続しながらもトップの確定利益を誇ります。
こちらの記事ではUSD/CHFの私のトラリピ運用設定を紹介します。ぜひ最後まで見ていただき、自分なりの運用設定を構築する参考にしていただければ嬉しいです。
この記事を書いている人
- メインは代用有価証券FX×ETF積立で1,500万円以上運用
- NISA、iDeCoでの投信積立、暗号資産積立など分散投資
- 元税務署職員/FP2級
- 30代夫婦・2人の子ども/持ち家ローン有り
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【USD/CHF】ドルフランのトラリピ運用設定
結論であるトラリピ運用設定はこちらです。
通貨ペア | 区分 | レンジ | トラップ幅 | 利益確定幅 |
---|---|---|---|---|
USD/CHF | 買い | 0.8800~0.9450 [14本] | 50pips [0.005フラン] | 200pips [0.020フラン] |
売り | 0.9500~1.0150 [14本] | 50pips [0.005フラン] | 200pips [0.020フラン] |
根拠としたバックテスト結果はこちらです。あくまでバックテストの結果であり、今後もこの夢のような成績が続くわけではないことに留意しましょう。
確定利益 | 最大含み損 | 最大必要資金 | 年利回り | 含み損期間 |
---|---|---|---|---|
5,782,760 円 | -1,042,195 円 | 1,733,834 円 | 33.35 % | 84.02 % |
- バックテスト期間:2013.7~2023.6
- 取引単位:1万通貨
- スワップ考慮なし
ちなみに私の場合はきっちり設定どおりにトラリピを実行するわけではないです。ポジション取りを控えたり、積極的に取りにいくこともありますので御了承ください。
設定した過程を紹介していきます。
バックテストについて
ツールはブロガーさんのもので、日足データ(investing.comを使用)で計測しています。トライオートFXでほぼ同期間でバックテストを比較した結果、多少差異が生じます。その前提で見ていただくようお願いいたします。
(例)
【USD/CHF】ドルフランの運用レンジ
私の場合は、長期チャートでどのような特徴があるかを掴み、10年間のバックテストで運用レンジを設定することにしています。
USD/CHFの長期チャート
まずは長期チャートでUSD/CHFにどのような特徴があるかを見ておきます。
上図の期間において2度の急激なスイスフラン高が見られます。
2度目の部分が有名なスイスフランショックね!
詳細を引用しておきます。
スイスフランショックの概要を表示
1月15日、SNB(スイス国民銀行、以下SNB)が1ユーロ=1.20スイス・フラン(以下フラン)に設定していたフラン相場の上限を撤廃することを突然発表したことで、ユーロ/スイスを始め、ドル/スイス、スイス/円などで、スイスフランが大暴騰。この衝撃を受けて株式市場も大きく下落、金相場が急騰するなど、マーケットはリスクを回避する方向に大きく動きましたが、次第に落ち着きを取り戻しつつあるようです。
そもそもの発端は欧州のソブリン危機。2009年10月のギリシャ政権交代による国家財政の粉飾決算の暴露からギリシャにデフォルト危機懸念が持ち上がり、この連鎖がスペインやポルトガルなど他のEU加盟国にまで波及するリスクが出てきたことから、ユーロが下落。欧州富裕層はじめ世界の投資家達は減価していくリスクの高いユーロを売って、地理的に近く、また金保有率も高く通貨の信認が高いフランを買うという行動に出ました。
欧州からどんどん資金が流れ込み、フランが急速に上昇したことで、SNBはフラン高を防衛するために、フランを売りユーロを買う介入に打って出ます。しかも1.20フラン以上には上昇しないようにフロアー(上限)を設定。このレベルを守るために「無制限介入」の実施を宣言しました。これが2011年9月。以降3年あまりの期間、ユーロ/スイスは1.20フランを超えて上昇することはありませんでした。SNBがバックについている!1.20に近づいてフランが上昇すれば介入してくれる!ということで、投資家らはユーロ/フランの1.20近辺に買い注文を置き、介入があって上昇するたびに利益を手にするというトレードを繰り返すようになります。SNBが介入して1.20のレベルは絶対に割らせないと宣言しているのだから、こんなに安全・安心なトレードはないはずでした。
マネックス証券 第143回 スイスフランショックの教訓と今後の相場 【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】
短期でなく、長期前提のトラリピを行う場合は、このスイスフランショックを考慮した方が良さそうです。
スイスフランショックを除けば、全体で1,600pips程度で収まるかなり狭いレンジです。ショック相場を含めたとしても3,000pips程度でかなりトラリピ向きの通貨ペアと言えそうです。
ただし、2023年7月時点で、米ドルは利上げ停止、スイスフランは利上げ傾向にあるため、スイスフラン高に注意しておきたいところです。
USD/CHFの運用レンジ
運用レンジは10年間(2013年7月~2023年6月)のバックテストで決めていきます。
10年間のうちにスイスフランショックが含まれるため、そのままバックテストをすればこのショック相場を含んだ必要資金を算出できます。(ただし、当時の円換算レート)
まずはUSD/CHFの日足データを取得してヒストグラムを作成しました。
私は2つの理由からヒストグラムの上下3%前後を含めない範囲にトラップを仕掛けるレンジとします。
- 通常時のハーフ&ハーフにおけるレンジ中央を正確に定めるため。(行き過ぎたレンジは考慮せずに中央値を決めたい。)
- どこまでいくか分からないショック相場でポジション取りを控え、リスク回避するため。(人は思ったより含み損に耐えられない。レンジ端までポジションを持たない想定にしておく。)
これによりUSD/CHFの大まかな運用レンジを決定しました。
通貨ペア | 区分 | レンジ |
---|---|---|
USD/CHF | 全体 | 0.8800~1.0150前後 |
中央 | 0.9400~0.9650前後 |
ドルフランってマイナススワップが大きいけどハーフ&ハーフでいいの?
私はマイナススワップを加味してもハーフ&ハーフのメリットが勝ると判断しています。ただし、精神面から運用する通貨ペア全体でプラススワップになるようにするなど対策を講じる方がいいと思います。
また、マイナススワップの大きい通貨ペアでハーフ&ハーフを疑問視する方が多いことはもちろん、私自身もいつまでもこの考えでいくかは分かりません。
私のマイナススワップに対する考え方は、次の記事で紹介しています。
【USD/CHF】ドルフランのトラップ幅
大まかな運用レンジが決まれば次はトラップ幅です。トラップ幅は自分の運用資金に応じて調整する必要があります。
私の場合、今回USD/CHFに振る運用資金250万円。バックテストでトラップ幅を変更しながら最大必要資金を確認し、レンジ幅も微調整します。
私の割り当てた運用資金の範囲内で採用したトラップ幅は50pipsです。
通貨ペア | 区分 | レンジ | トラップ幅 | 最大含み損 | 最大必要資金 |
---|---|---|---|---|---|
USD/CHF | 買い | 0.8800~0.9450 [14本] | 50pips [0.005フラン] | -1,042,195 円 | 1,733,834 円 |
売り | 0.9500~1.0150 [14本] | 50pips [0.005フラン] |
- バックテスト期間:2013.7~2023.6
- 取引単位:1万通貨
- スワップ考慮なし
チャートに落とし込むと次のようになります。(再掲)
また、現在の円安の状況ではスイスフランショック時のレートに耐えられるわけではないことに注意です。
DMM FXの証拠金シミュレーションで最大ポジション保有したときのロスカットレートを確認した結果が次のとおりです。
買い | 売り | |
---|---|---|
最大ポジ数 | 14 | 14 |
平均レート | 0.9125 | 0.9825 |
ロスカットレート | 0.8184 | 1.0716 |
- 運用資金250万円
- CHF/JPY=161円
資金250万円でこのトラップ幅だと買いポジションのロスカットレートが心許ないです。複数通貨ペア運用していて運用資金に遊びがあれば少し安心できます。
【USD/CHF】ドルフランの利益確定幅
レンジとトラップ幅が確定したため、最後に利益確定幅を決めていきます。
「利益確定幅は広めの方が利回りが高い」がトラリピ界で定説となりつつあります。
利益確定幅が広いほど利確も少なくてつまらないわ!多少自分の譲れない条件は加えてもいいんじゃない!?
私の場合は次の条件を付けます。
- 月1回以上の利益確定を目安(月1回、確定利益でETFを購入し、代用有価証券FXとして再投資する。)
- トラリピの出口を広くするために、可能な限り含み損期間を少なくする。
代用有価証券FXの概要についてはこちらで紹介しています。
バックテストの結果はこちらです。
利益確定幅 | 累計利益 | 決済回数 | 決済回数(月) | 平均利益率 | 含み損期間 |
---|---|---|---|---|---|
50 pips | 3,072,106 円 | 508 回 | 4.23 回 | 17.72% | 96.97% |
100 pips | 4,382,475 円 | 362 回 | 3.02 回 | 25.28% | 92.26% |
150 pips | 5,183,561 円 | 285 回 | 2.38 回 | 29.90% | 87.09% |
200 pips | 5,782,760 円 | 238 回 | 1.98 回 | 33.35% | 84.02% |
250 pips | 6,266,378 円 | 206 回 | 1.72 回 | 36.14% | 79.58% |
300 pips | 6,746,964 円 | 185 回 | 1.54 回 | 38.91% | 73.98% |
350 pips | 7,197,306 円 | 169 回 | 1.41 回 | 41.51% | 68.66% |
400 pips | 7,659,480 円 | 157 回 | 1.31 回 | 44.18% | 65.06% |
450 pips | 7,965,441 円 | 145 回 | 1.21 回 | 45.94% | 60.50% |
500 pips | 8,192,700 円 | 134 回 | 1.12 回 | 47.25% | 56.93% |
150~200pipsのように月2回の利確があれば嬉しいところ。しかし、平均利益率を見ると250~300pipsあたりも気になります。
私の場合はバランスの取れた200pipsで決定します。レンジ端のポジションは300pipsにするなど柔軟に対応していきたいところです。
【USD/CHF】まとめ
以上で、運用レンジ、トラップ幅、利益確定幅が出そろいました。
通貨ペア | 区分 | レンジ | トラップ幅 | 利益確定幅 |
---|---|---|---|---|
USD/CHF | 買い | 0.8800~0.9450 [14本] | 50pips [0.005フラン] | 200pips [0.020フラン] |
売り | 0.9500~1.0150 [14本] | 50pips [0.005フラン] | 200pips [0.020フラン] |
個人的にはトラリピにおけるおススメ通貨ペアのひとつですが、スイスフランショックや、マイナススワップの大きさを考慮した運用設定にしておきましょう。
現在の私の運用通貨ペア全体像はこちらで紹介しています。
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